【外壁塗装に起きる膨れとは?】
町田市の外壁塗装専門店ONE REFORM(ワンリフォーム)
本ページでは、外壁塗装で起こってしまう「膨れ」について記載しております。
外壁塗装工事で起こる「膨れ」
一度膨れてしまうと、旧塗膜(膨れている塗膜やその前の塗膜)を完全に除去しない限り塗装しない方が良い不備というほどで、初回塗装工事に限らず、外壁塗装をご検討される際には、非常に大きな注意点となります。
その膨れの原因としては、やはり「水」と「透湿性」が最も大きく影響していると言われています。
以前私も経験があるのですが、他社様で塗装した数年後に膨れを見つけたお客様からご相談を頂き、膨れた塗膜部分を調査してみると、、、
旧塗膜の層内で膨れが起こり、内部はまるで蜂の巣のようになっていました。
外壁建材がALC(仕上げに吹き付けされているものは特に)や軽量モルタルなどの高断熱住宅では、膨れのリスクは高くなる事も多く、また古い塗膜が弾性スタッコ・弾性リシン・単層弾性といった弾性タイプの場合でも膨れが発生してしまう可能性が高いとされています。
そして、そのような外壁材や旧塗膜の診断を怠ると、せっかく綺麗になる外壁塗装のはずが、膨れという多大な不備が発生してしまう恐れがある為、これから外壁塗装工事をご検討される方は、改めて施工業社の提案内容にご注意ください。
先述した通り、膨れの主な原因は水と透湿性とお伝えしましたが、他にも膨れが起きやすいと考えられる要因を下記にまとめましたので、ぜひご参考にして頂ければ幸いです。
外壁建材や仕上げ素材が高断熱性機能を持つ場合
外壁材本体や仕上げ素材が高断熱性機能を持つ場合は、強い太陽光(紫外線)により外壁材が熱を蓄熱する事によって、壁面温度が非常に高くなり、それに伴い外壁に塗られていた弾性塗膜が柔らかくなり膨れとなって現れるケースがございます。(塗膜は柔らかくなると、塗膜強度も低下してしまいます。)
外壁建材内部や塗膜内の気泡部分に含まれていた水分は、太陽光で暖められると水蒸気になろうとし、水蒸気圧までもが高くなってしまいます。
また一定の水蒸気圧までは、塗膜本来の性能である透湿性・塗膜強度によって耐えてくれます。
ただし水蒸気圧が一定値以上に高くなった箇所では、逃げ場を失った水蒸気が熱可塑性の弾性塗膜を押し、肉眼でも確認できる「膨れ」として症状が現れてしまいます。
外壁塗装などの塗り替えで強靭な塗膜が新たに形成された事で、水蒸気透過性が低下する事もマイナス要因として働いてしまいます。 (新たに設ける塗膜が厚付けになればなるほど、透湿性が低下する為、膨れる可能性は増していきます。)
※弊社では、膨れる可能性が僅かにでもあった場合、サーフ系やフィラー系のような厚膜になる下地調整材は使用致しません。
この蓄熱水蒸気膨れの現象は、従来のRC構造や在来工法では構造上の通気工法や仕様にて熱が逃げるので、ほとんど起こりませんが、近年の「ALC」や「軽量モルタル」といった空洞を含み蓄熱しやすい仕様、断熱材を厚く使用する新しい建材及び積極的に断熱構造を取り込む新工法などで起こる可能性が高いとされています。
弾性スタッコが膨れる原因として考えられるもの
①既存塗膜
既存塗膜表面の経年劣化により、水分が浸透しやすい状態にある場合。
さらに既存塗膜内には、既に小さな膨れが発生している可能性もあります。
②塗り替え直後
塗装塗り替え後、既存塗膜の気泡中及び小さな膨れ内に水分が残存していた場合。
このような水分の原因は、 透湿作用による湿気や降雨による水分、塗り替え時の洗浄水や塗替え塗料中の水分なども混入していたと考えられます。
③膨れ発生(初期)
既存塗膜中の水分が日光などの温度上昇により膨張し、 気泡同士が接触・合体してしまう。
④膨れ発生(目視できる状態)
既存塗膜の気泡が水分の熱膨張に耐え切れず、破れてしまいはっきりと目視でき、膨れになる。
窯業系サイディングやALCが膨れやすい原因(施工例付き)
1.端部・出隅入隅におけるシーリングの破断、剥離、損傷から水が侵入し、外壁材内部から吸水している場合。
2.高断熱性サイディングやALC・吸水性の高い外壁材を使用している場合。
3.裏面の塗装がされていないサイディング材を使用している場合。
※通常のサイディングは裏面が塗装されていません。
4.旧塗膜が弾性スタッコなどの熱により軟化しやすい塗料を採用していた場合。
5.透湿性が弱い仕様(厚付け仕様など)の場合。
※塗膜に限らず外壁材の直張り/通気工法にも関係します。
6.単層弾性などの柔らかい塗料を採用していた場合。
7.旧塗膜や新たに塗装する塗料が赤外線を吸収しやすい塗料を採用した場合。
※艶や濃彩色によって、蓄熱性が大幅に影響します。
上記のように、膨れと言っても単純に回避できるものではなく、細かい条件まで考慮しなければ、本当に良い工事とは言い切れません。
外壁材の特徴や設置工法は、少し違っただけでも蓄熱性や透湿性を大きく変えてしまうものです。
新たに塗装する塗料の艶を出したいのに、お家の構造によっては艶を抑えた仕様でなければならない場合もございます。
そういった観点から、リスク回避の為にお客様のご希望に添えない場合もあるかもしれませんが、
お客様のお家を「少しでも綺麗なまま長持ちさせたい」という我々の思いからという事をぜひご理解頂ければ幸いです。
下記写真は、実際に膨れが発生していたモルタル外壁を塗装した際の仕様をご紹介しております。
ぜひご参考にして頂ければ幸いです。
1. 通常より圧を強める為に先端を専用のものに変え高圧洗浄を行い膨れている塗膜を壊していきます。
2. 高圧洗浄では落としきれない部分を電動工具にて破壊し、下塗りシーラーを塗装していきます。
3. 模様にムラが出ないよう、肌感を合わせる為の下地調整材、フィラーを塗装していきます。
4. 次に色のついた中塗りを塗装します。(艶調整品)
5. 中塗り塗料と同じもので上塗りを行います。
6. 3回塗り塗料ですが、特例の場合には、こういった4回塗りも可能です。
↓赤範囲内が膨れていた外壁部分です。↓
最後に
塗装工事は安易に考えられ「誰でも出来る」と思われがちですが、きちんとした知識や経験、対処方法を把握しておかないと、大切なお家が取り返しのつかない不備に取り憑かれてしまう工事でもあるんです!
しかもそれが初めての塗装工事であれば、なおさらです!!
初回塗装工事で塗膜異常が出てしまう仕様で工事してしまうと、
- 紫外線の強い夏に毎年膨れる。。。
- 寒暖差の激しい冬場になると塗膜が剥がれてくる。。。
なんてことも有り得ます。
また今後塗装メンテナンスをする度に不備が出てしまいイタチごっこになってしまうケースもあります!
弊社ワンリフォームでは、外壁塗装専門店として、このようなリスクに対処できるよう現地調査及び工事のご提案をさせて頂いております。
町田市での外壁塗装はもちろん、他の施工店にはない知識・品質を、ぜひご体験頂ければ幸いです。
細かな事でも、大きな損傷になってしまう前に、ご不明点やご相談などございましたら、お気軽にお問い合わせください。