外壁塗装工事における必見内容を公開しております。
【各建材の材質や状態に合わせた塗料や仕様の選定】
付帯部各所には、同じ部位でも様々な材質の外装建材が採用されております。
外壁や屋根など、塗装メンテナンス時に主要箇所ではない部分・部位を総称で「付帯部(ふたいぶ)」と呼びます。
天井である「軒天(のきてん)」/昔は木材が主流だった「破風板(はふいた)」/雨水を排水する役割の「雨樋(あまどい)」/水切り/雨戸/戸袋/シャッターボックス/フードなどなど。
付帯部は総称部位ですが、お家ごとに有無や材質も異なります。
建物の第一印象を決めるであろう「外壁」や「屋根」以外の付帯部は、経年劣化やメンテナンスグレードについて甘く考えられてしまう事も多いですが、長期的なメンテナンスである外装リフォームにとって実は非常に重要な部分になります。
さらに相見積もりなどで差別化する為に、「外壁+屋根=高耐久・付帯部は一つグレードを下げて総額を安く見せる」なんて手法も非常に多いです。
ただしそういった仕様では、工事から10年後に付帯部のみボロボロになってしまい、20年耐久の外壁と屋根は綺麗なまま、、、なんて事になってしまいます。
施主様のご希望でそういった施工をするケースや、付帯部のみ板金施工するケースも意外と多いのですが、「どこかだけグレードダウンした施工」は基本的にはお勧めできかねます。
なぜなら、グレードダウンした部分だけが先に傷み、そこから腐食、酷い場合は雨漏りや交換工事を必要としてしまうケースもあるからです。
高所などの部位で傷みが出てしまい、再施工するには必ず足場が必要になる為、高耐久の外壁屋根に合わせて考えていたメンテナンス計画も、台無しです。
したがって弊社では、ご希望があってグレードダウンする場合でも、そのリスクをご説明し、メンテナンス期間が揃うようご提案させて頂いております。
そして弊社のような外壁塗装専門店では、塗料の知識はもちろん、付帯部の材質に合わせた塗料の組み合わせ、艶や色による見栄えのアドバイスも細かく行い、工事後にご満足頂けるよう全力でフォローさせて頂いております。
【建材に合った下塗り材を選定しているか?】
付帯部は、お家を建てた工務店や設計した設計事務所などによって「材質」が変わり、地域柄などはあまり影響されておらず、ただ時代の流れなどで戸建て住宅では◯◯が使用されやすいなどという流行は多少あります。
近年の施工店は、原価を抑える為などで、付帯部の部位によって下塗りを各所で選定しない事も多々あります。
これは代表的な「手抜き工事」でもありますが、付帯部と総称ではまとめても、お家ごとに各部で材質は異なり、耐久性を考えるならばきちんと下塗り材から選定しなければなりません。
また時代の流れによって付帯部の材質で変わった代表的な部位でいうと、「破風板」です。
こちらは以前までは「木製」が一般的に採用されていましたが、近年の建築材の普及により、窯業系サイディングと同じ素材の窯業系破風板が多く採用されています。
さらに水切り板金も、以前までは錆びやすい金属製が多く採用されていましたが、近年では「アルミ」を採用するメーカーも増えてきています。
そして先述した通り、「木製破風板」と「窯業系破風板」という同じ「破風板 部位」でも、下塗り材は変えなければなりません。
木製破風板は100%木材になり、塗料の吸い込み度合いや、塗装後の表面の艶感や凹凸感も窯業系破風板とは異なるからです。
※窯業系破風板は窯業系サイディングと同じ成分の為、外壁がサイディングだった場合は、外壁と同じ塗料且つ同じ仕様でも問題はございません。
全く同じお家がないように、付帯部もお家によって全く同じものは存在しません。
「サビ止め下塗り」「通常のシーラー下塗り」「グレードの良いシーラー下塗り」「特殊下塗り」「目止め効果のある下塗り」など、下塗り材といっても多数の種類や機能が存在しますので、プロの外壁塗装専門店である弊社はそれらを全て考慮した上でご提案させて頂いております。
【下地や細部の重要性】
業者ごとの施工への考え方によってはっきりと分かれる内容ですが、いくら良い塗料や仕様で工事をしても、塗装する前のベースである建材がきちんと下地処理されていなければ、耐久性も良くなりません。
おそらく皆さまは、外壁や屋根材のクラックは「補修するのが当たり前」と思っていますよね?
これは物凄く当たり前の事なので、間違いは何らありません!
ただし付帯部にクラックがあった場合、どうするの?と思いませんか?
⇨もちろん全て、適正適所補修致します!
先述した窯業系破風板は一番例えやすい部位になり、窯業系破風板は窯業系サイディングと同じ材質なので、もちろん外壁と同じようなクラック処理が可能です。
ただし付帯部だからという理由で手間をかけたくない職人の心理によって手抜きされる事が業界的に多発しています。
そのような工事では、その窯業系破風板の細かなクラックや損傷部から傷み始め、メンテナンス時期ではないのに目に見える傷みとして現れます。
ちなみに付帯部塗装工事では、サイディング目地やサッシ廻りに使用する「シーリング材」を補修材として用いることも少なくありません。
シーリングは防水材の仲間なので、補修材に用いる事で止水効果も期待できる為、塗料と相性の良いシーリング材を使用するケースもございます。
さらに弊社では「絶対的な品質を守る施工」を心掛けていますので、付帯部の見えない細かな部分にもシーリング処理を行い、10年耐久グレードでもきちんと保証期間を設けられるようご提案させて頂いております。
※細かな作業を疎かにする業者や作業スタッフはノーリスク工事をできるとは言えません!
【まとめ】
- 付帯部も外壁や屋根と同等グレードでの塗装工事を推奨。
- お見積に記載の付帯部塗料のグレードをきちんと確認する。
- 付帯部各所の下塗り材を全て確認する。(全て同じ場合もあるが、鉄部にはサビ止め下塗り必須)
- 付帯部のクラックや損傷部もきちんと補修する内容のお見積か確認する。
よくある質問
下記にてよくあるご質問を公開させて頂いておりますが、電話orメールでのご相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。
Q:初めての付帯部塗装工事で注意すべき点はありますか?
A:はい。初回の付帯部塗装では、「各部の下塗り材の選定」を重要視してください。
初回の付帯部塗装で手抜き工事や仕様のミスがあった場合、経年の中で剥離の不備が出る可能性があります。
Q:2回目以降の付帯部塗装で注意すべき点はありますか?
A:もちろんあります。
初回とは違い、2回目以降は旧塗膜の状態によって仕様が大きく変わります。
最も見落としてしまいがちなのは、旧塗膜のグレードです。
近年では、付帯部だけグレードアップして施工するお客様も増えています。外壁や屋根は通常のラジカルやシリコンでも、付帯部だけフッ素や無機を使用しているケースもまれにあります。
その場合には、通常の下塗り材ではなく、グレードアップした下塗り材を使用しないと、工事後の密着力が弱くなり、数年で剥離してしまう不備の原因にもなり兼ねます。
見た目は何も問題なく艶や色が褪せた程度だったのに、新たに塗膜を形成したことによって不備になる可能性があります。対策としては、打診棒などで現地調査時にきちんと調査する事です。
Q:艶(ツヤ)を調整すると汚れが落ちにくくなりますか?
A:メーカーやグレードによっては落ちにくくなります。
近年付帯部の標準仕様としては弱溶剤塗料が多く使用されています。
また外壁や屋根同様に艶を調整した程度では汚れの落ちやすさは変わらないと言えます。
さらに付帯部は外壁と違い、透湿性に影響される部分ではありませんので、最大艶の10分でツヤツヤさせたり、敢えて艶感を抑えた5分艶に調整したり、マットな感じの艶消しにも出来ます。
ただし、10分艶と艶消し以外の艶調整品は注意点を知らないと、ムラになってしまったり、艶が落ちすぎてしまうケースもあるのでご注意ください。
Q:水性塗料と油性(弱溶剤)塗料で密着力に変わりはありませんか?
A:ありません。
よく水性ペンと油性ペンを想像される方も多いですが、塗料についての密着力はこの変化だけでは影響されません。ただし希釈率という塗料と水を混ぜる割合を間違えたりした場合は例外です。
そして水性塗料と油性塗料の違いは、密着力ではなく透湿性になります。
油性塗料には透湿性の悪い成分が入っている事が多いですが、付帯部に透湿性は干渉されませんので、うすめ液やシンナーの臭いが気にならない場合は、付帯部に油性塗料でも問題ありません。
Q:高圧洗浄時に薬品を入れるた方が良いですか?
A:入れなくても充分コケや藻は落ちます。
最近でも、◯◯洗浄!などと大袈裟に言う業者もいますが、ケルヒャーなどではない専用の洗浄機であれば、薬品などを使用せずにきちんと洗浄ができます。
また塗装工事でコケなどを除去する事は絶対にできません。除去しますと断言している業者は何か特別な細工をしているか、見えない様にしていることがほとんどです。
コケは各建材表層に付着しているように見えますが、実は建材内部から生えてきている為、その部分を少し削るなどしない限り、完全な除去はできません。
Q:付帯部だけ早く劣化してしまうのはなぜですか?
A:適正な下処理を実施せず、安易に仕上げると、かなり早いタイミングで傷みが発生します。
各種付帯部建材の種類や、状態によって異なる為、断言はできませんが、一番多く考えられるのはケレン不足になります。
雨樋の塩ビ系建材、雨樋の留め具である金属製金具、これらは同じ要領でケレンしては剥離などの原因になる可能性があります。また下塗り材を変えた方が工事後の劣化リスクも抑制できます。そして破風板や軒天などの建材に対しては、クラック処理やつなぎ目の処理を怠ると工事後の早い経年で不備となって現れてしまいます。
弊社では、同じ素材の建材でも、状況によってケレン用途や下塗り材を変え、塗装することによって工事後の経過を安心して過ごせるように施工できています。