外壁塗装工事における必見内容を公開しております。
【外壁材の種類に合わせた塗料や仕様の選定】
現在では数えきれない程ある外壁材の種類。
お家周辺の環境に合わせた仕上げパターン(模様)や外壁材独自の色味、付帯部との雰囲気。。。
そんなお家の見た目を決める外壁材ですが、外壁材に適した仕様 で塗装工事を施工しないと、せっかく綺麗に生まれ変わったお家も数年後にはボロボロ、、、なんて事も起こりうるんです。
新築時からの高耐久仕上げによって、外壁塗装工事の塗料が付着しにくいものや、溶剤系(油性系)を用いた事によって、膨れや剥離が発生してしまうケースもございます。
サイディング・モルタル・ALC、それぞれの塗装工事には、それぞれの下塗り材を用いて塗装メンテナンスを実施しますが、メーカーカタログに記載されている下塗り材では不備が出るリスクが高い場合もございます。
またケースにもよりますが、一回目に塗る材料が「〇〇フィラー・〇〇サーフ」を用いる仕様は、基本的にリスクが高いとお考えください。
「ローラーを転がして塗る」と単純な工事と考えられやすい外壁塗装工事ですが、こういった外壁材の知識も重要になり、外壁材を知らないと塗料との組み合わせ方も考えられない為、外壁塗装を成功させる鍵でもあります。
また弊社のような外壁塗装専門店では、塗料の知識はもちろん、外壁材の調査も行いご提案させて頂いております。
【上塗り塗料のグレードによるリスク】
「水性より油性系の方が強い」と思っていませんか?
マジックペンなどでも、水性ペンより油性ペンの方が強いと考えられますが、実は建築用塗料の場合、油性系(弱溶剤含む)の方が高リスクになってしまいます!
これは以前にメーカーのセミナーなどでも多く取り上げられていたのですが、油性系塗料の成分は各建材への食い付きが強過ぎる為、現代の建材には最適とは言えないのです!
また油性系塗料は、悪臭が強く、近隣の方への悪臭トラブルや工事中のお家内に篭る臭いで体調を崩してしまう方もいるほどです。
施工店では知らない業者もいますが、塗料メーカーは現代では水性塗料を推奨しています。
まれに「とにかくどんな外壁にも万能する強い下塗りです!」と胸を張って提案する施工店もいますが、強過ぎる万能型の塗料には余計に注意が必要なんです。
強過ぎる塗料は、施工後に旧塗膜を壊してしまう可能性もあり、かえって高リスクになってしまうので、きちんとリスク回避出来ている仕様か確認するようにしてください。
またシンナーや塗料の臭いが苦手な方は、施工中お家にいる事で酔ってしまう方も意外と多いです。(特に幼いお子様には良いとは言えません。)
※戸建て外壁ではなく鉄骨階段などでは、強靭な塗膜を形成させたい場合は、溶剤系を推奨します。
したがって専門店である弊社は、お客様のお家の外壁材を判断し、どんな塗料でどんなリスクが考えられるか調査したうえで、施工中も臭いなどでストレスに感じないよう考慮しながらご提案させて頂いております。
【耐久性の鍵は下地処理〜下塗りまで】
通常三回塗りが当たり前になっている現代では、「三回目が一番大事!」と思う方も少なくありません。
ですが、三回塗りの仕上げである三回目をいくら綺麗に仕上げても、外壁材と密着する一回目の塗装作業やその前の下地処理の工程が疎かだと、そこから剥離や不備が発生する可能性が非常に高くなります。
これは実際に経験した事ですが、外壁塗装後の数年は綺麗に見えていても、いざ二回目の外壁塗装と考え調査すると、「前回工事で形成された塗膜が浮いている」という場面を何度も見かけました。
浮いている塗膜に塗装をしても意味がないのは考えるまでもなかった為、「コストが掛かってしまいますが剥離します」というお話しになり工事をさせて頂きました。
下地処理においては、クラック補修も含めての下地処理になります。
クラック補修が疎かになると、塗膜の厚みで隠蔽している事になり、工事後も地震などの揺れの影響で塗膜が簡単に割れてしまい、工事前と同じ箇所でクラックが発生してしまいます。
※クラックが長かったり本数が多い場合、すべてのクラックを補修せず、クラックを埋める下地調整材を用いた仕様にて塗装する施工店もいます。
また弊社は、クラックの大きさに関わらず、全てのクラック補修を行い、簡易的にではなく必要な範囲の処理を必要なだけ行い塗装工程へと進めていきます。
【まとめ】
- 外壁材や新築時からの構造によって、下塗り〜上塗りまでの仕様を考えなければならない。
- サイディング設置工法/モルタル仕上げ材 によっては専用の仕様でなければならない。
- 現代の外壁材では、油性系(溶剤系)より水性系の方が安全。
- 上塗り塗料の艶や色濃度によっても経年劣化の仕方は変わるが、徹底した下地処理とお家に適した下塗り材の選定が重要
よくある質問
下記にてよくあるご質問を公開させて頂いておりますが、電話orメールでのご相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。
Q:初めての外壁塗装工事で注意すべき点はありますか?
A:はい。初回の外壁塗装工事は、「下塗り材の選定」を最重要視してください。
初回の外壁塗装で手抜き工事や塗料・仕様のミスがあった場合、2回目以降の塗膜が形成された時に剥離や膨れの不備が出る可能性が格段に上がってしまいます。
また複数回の塗装工事を実施していく場合、初回塗膜の上に2回目以降の塗膜が形成されていく為、初回の外壁塗装工事は一番大事なタイミングと言っても過言ではありません。
Q:2回目以降の外壁塗装で注意すべき点はありますか?
A:もちろんあります。
初回とは違い、2回目以降は旧塗膜の状態によって仕様を大きく変えなければなりません。
最も見落としてしまいがちなのは、旧塗膜の浮きです。
モルタルやサイディング、ALCなどの様々な外壁材の上に塗られている塗膜ですが、慣れていないと見ただけ
や触っただけでは気付かない項目です。
見た目は何も問題なく色褪せした程度だったのに、新たに塗膜を形成したことによって膨れに変化してしまったりしまいます。
対策としては、打診棒などで現地調査時にきちんと調査する事です。
Q:艶(ツヤ)を調整すると汚れが落ちにくくなりますか?
A:メーカーやグレードによっては落ちにくくなります。
近年標準仕様として販売されている水性塗料の多くは艶を調整した程度では影響されず、意外と知られていないのが、艶を落とした方が汚れが目立ちにくいという事です。
また近年の水性塗料は透湿性が確保できますが、透湿性の悪いお家へは艶を落とした方がリスク回避できると言えます。(艶があると蓄熱性が上がってしまい、経年とともに汚れではなく塗膜異常が起きる可能性が非常に高い為)
Q:水性塗料と油性(弱溶剤)塗料で密着力に変わりはありませんか?
A:ございません。
よく水性ペンと油性ペンを想像される方も多いですが、塗料についての密着力はこの変化だけでは影響されません。
ただし希釈率という塗料と水を混ぜる割合をメーカー指定の割合にした場合に限ります。
そして水性塗料と油性塗料の大きな違いは、密着力ではなく透湿性です。
油性塗料は、透湿性を妨げる為、透湿性の悪いお家には水性塗料が推奨となります。
Q:高圧洗浄時に薬品を入れた方が良いですか?
A:入れなくても充分コケや藻は落ちます。
最近でも、「バイオ洗浄!」などと大袈裟に言う業者もいますが、ケルヒャーなどではない専用の洗浄機であれば、薬品などを使用せずにきちんと洗浄ができます。
また塗装工事でコケなどを完全除去する事は絶対にできません!「根絶します!」と断言している業者は何か特別な細工をしているか、見えない様にしているだけです。
コケはサイディングなど外壁材表層に付着しているように見えますが、実は建材内部から生えてしまう為、その部分を少し削るなどしない限り、完全除去はできません。
そして削る場合でも、どこまで根が張っているか確実にはお伝えできない為、抑制として防藻塗料などを推奨しています。
Q:外壁の設置工法はどうやって調べれば良いですか?
A:専門的な調査になりますので、業者にお任せするのが一番だと思いますが、一般の施主様でも簡易的にお調べする方法はいくつかございます。
・サイディングに釘がない場合→直張りではないという判断ができますが、窓廻りの隙間など、きちんと通気工法になっているか詳しく確認することを推奨します。
・サイディングに釘がある場合→縦の釘のラインの一番下、水切り板金とサイディングの間に指を入れるか覗き、胴縁という専用の木材が見えるか触れたら直張りではないという判断になります。
※典型的なパターンを想定してのご説明になりますので、上記内容と異なるケースもあり、通気工法でも直張りのような不備が発生しているお家もございます。
詳しくは→外壁サイディングの通気工法と直張り をご覧ください。